兵庫但馬サイクリング 2006.08.20
年月日/2006年8月20日
バイク/MARIN Venezia Road Bike
目的/山陰の兵庫県部分を走る。
ポイント/前半は山間部走行、後半は海岸走行。
内容/
8月20(日曜日)は夏休みの中盤。
前日までの台風の影響もほぼおさまり、サイクリングに出かけることにした。
翌日も休みだから夜遅く帰宅しても大丈夫だし、日曜日ならば子供が夏休みとはいえ翌日は出社の大人も多いだろうから、夜遅い電車なら空いているだろう、ということで、帰りが夜遅くなりそうな所まで輪行するようなコースにすることにした。
思いついた場所は「兵庫県の山陰海岸」。
左車線を走行するので、山陰の海岸の場合は西から東に走ったほうが全体的に眺めがいい筈。
しかし兵庫県山陰の西の浜坂辺りまで電車で行くと結構時間がかかり、そのあとのサイクリングの時間が短くなる(インコ達がいるから当日帰宅したい)。
時刻表や地図ソフトでいろいろ検討した結果、山間部のJR八鹿駅まで輪行してそこから山陰道と呼ばれる国道9号をメインに山間部を北西に進み、浜坂近くで北上して海岸に出る。そこから山陰海岸を東進して城崎までの走りを楽しみ、JR城崎温泉駅から輪行して大阪に帰るというコースを取ることにした。
計算上、平均時速19km/hr前後で走っていても、その日のうちに大阪に帰る電車に乗れる。
自宅を5:00ちょい前に出発。
最寄のJR吹田駅で自転車を輪行袋にパッキングして5:41の列車に乗り込み、大阪駅に到着。5:55のJR福知山線・福知山行き列車に乗り、福知山駅でJR山陰線・豊岡行きに乗り換え、9:08に八鹿駅に到着。
自転車を組み立てて9:30頃八鹿駅を出発。
出発時は曇り気味であったが、やがてうだるような暑さになる。
八鹿駅周辺は山間部の小さな町といった雰囲気だが、近くに鉢伏高原が有るのでレジャー・観光地ではある。
今日の序盤は、上の右側の写真に見える山間部を越えていくことになる。
県道6号から国道9号に入り、西進。
この辺りは八木川沿いに走る。左手に田畑が見える風景がずっと続く。
国道9号は京阪神から鳥取へのメインルートで交通量が多い。特に運送業者の大型トラックがとても多い。道幅が広い割には余裕は無い。眺めは悪くないが気持ちいい快走ロードって感じではない。
暫くフラット気味であったが、鉢伏高原の東を走る頃から結構な登坂。
結構きつくて長い。
2kmほど登るとループ橋が見えてきた。こういうところを走るのは初めて。
ループにしているだけのことはあり、見た目よりも結構楽な勾配。
ループの上から下の景色が見える。
大型ダンプが走ると橋が揺れている。大丈夫か?って感じ。
ループ橋を過ぎてますます山間部らしい風景。
ほどなくすると「但馬トンネル」に入る。
1km強の長めのトンネル。大型車の多い国道9号のトンネルとしては道幅が狭くて自転車走行が苦しい。
トンネル上が「八井谷峠」で旧道が走っているようだが入り口が見つからなかった。ダートかも??
色々な意味で最酷のトンネルであった(思い出したくも無い・・・)。
「但馬トンネル」からいっきに下り、また上がるといつの間にかまた峠を越えていた。
この「笠波峠」から遠くに村岡の町並みが見える。眺めがいい。
時刻は11:00頃。峠を一気に下り、村岡を抜けてどんどん進む。方角的には北西に向かっている感じ。
基本的に山間部の景色は出発以来あまり変わらない。
単調といえば単調。山間部どうしは峠越えとトンネル通過が必要で結構鍛えられる。
「春来トンネル」も結構長い。約1.7km。
これをくぐると長い下り。一気に「湯村温泉」に到達。いや、通過してしまった。
下の写真の左上と右上は「湯村温泉」を通過して温泉街北端の「湯村温泉橋」辺りから見た風景だが、国道9号沿いからではビル建築の旅館がチラホラ見える程度でがっかり。
国道9号と直行する感じで広がっているらしいので、国道沿いから見ても今一みたいだ。
奥のほうに湯の街情緒の有る湯治場や旅館があるみたい。
ここは今回の主目的ではないので、そのまま通過。「出合橋」を渡って、ここから国道9号を離れて県道47号(下の写真)を北上して浜坂の海岸を目指す。時刻は12:15頃。
県道47号は国道9号とうって変わって快走路。
フラットなロードが続く。
国道9号から開放されてホッとした感じ。
眺めもいい。
結局、国道9号の兵庫県部分はツーリングを楽しむような道ではなく、移動用ルートに近い。それは亀岡~福知山付近でも同じだが・・・。
交通量が多くて疲れるし、風景は悪くないがパターンが決まっているので退屈。
もう一度走りたいかと聞かれれば、今は「No」。
いつか大阪~鳥取200kmツーリングを国道9号を使ってやろうと思っていたが、楽しめる所が無さそうで、やる気がしなくなった。国道9号を出来るだけ避けていくルートにしたいところだ(きつそうだけど)。
そんな国道9号だっただけに離れてから先の道が気持ちいい。
ペース・通過時刻もだいたい予定通り。
そしていよいよ今回のメイン兵庫山陰部の「但馬海岸」に向かう。
県道47号を北上して浜坂を抜けていく。
やがて浜坂サンビーチに到着。時刻は13:00。
日本海に遭遇。
いいね~山陰の海は~。
海水浴客の姿が見える。
浜坂は兵庫県の北西の端に位置し、イカ・松葉ガニの水揚げで知られる漁業の街。
温泉もチラホラ有るらしい。
岸田川沿いを走行。
「清富橋」(上の写真)を渡って、県道261号で田井の集落に入る。
この辺は山間部の集落に見える。日本海側は断崖が多いので、海の近くでも山の中のように感じるわけだな。
実は県道261号から脇道(行き止まり)や別の県道260号を進むと、「但馬美火浦(たじまみほのうら)」という山陰海岸有数のすばらしい景勝地を走れるのだが、道が厳しいのと時間の都合上今回はカット。またいずれ。
国道178号に合流して(下の写真の左)、余部・香住方面へ走る。
すぐに登坂で「桃観峠」(上の写真の右)を越える。まあまあの辛さ。
「桃観トンネル」を抜けて一気に下ると「余部(あまるべ)」に到着。時刻は14:00ちょい前。
「余部」といえば「余部鉄橋」でしょう(下の写真)。
「余部鉄橋」はJR山陰本線の余部駅の直ぐ東に位置している陸橋。
国道178号線の上空41mに架かっている。長さは309m。
1912年(明治45年)の完成で、当時は東洋一とされた名橋。
山陰本線の難所で天候が悪いと運休することもある。
列車から眺める景色はたいへん展望がいい。
観光客も結構いた。
「余部鉄橋」をくぐるとまた登坂。この辺りの国道178号は、砂浜の海岸の各集落を、海岸間近の断崖の山の中の峠で繋いでいる感じ。山間部集落と変わらないパターン。海岸沿いのフラット走行かと思っていると甘いという事が分かった。これは丹後半島サイクリングの時と同じパターン。
緑の山の中を苦労して登り、下ってまた海を見るって感じで、それはそれでいい。
疲れるが・・・。
ちなみにこの辺りも行き止まりの脇道に入っていけば断崖や小島のいい景観地を見ることが出来るらしい。今日はパス。
山から下りると今度は「香住」に到着。時刻は14:30頃。
「矢田橋」(上の写真)を渡って「香住浜」に到着。
砂浜がいい感じですな。
「香住」といえば漁港のイメージ。
夏のスルメイカ・冬の松葉ガニ・・・。
漁船が並んでいていい感じですな。
漁もセリもこの時刻ではしていないが、早朝のセリは見学も出来るらしいし、海鮮料理の店もたくさん並んでいる。
香住海岸を巡る遊覧船が有り、「かすみ丸」の三姉妹が運転する観光船は有名(今は、その娘さん達・・・いとこ同士でやっているらしい)。
香住港を離れて今度は断崖沿いの道を走る(何とか登る、って感じだが)。
徐々に目線が高くなり、リアス式の美しい海岸が左手に見える。
いかにも兵庫県の山陰海岸・・・但馬海岸らしいですな。
断崖から離れて下ると柴山港に到着。時刻は15:00頃。
柴山港からまた登り。
浜辺に下りては断崖沿いを登り、また下る・・・というパターンがこのあとず~っと続くことになる。浜坂海岸に到着した頃に平均速度22km/hrだったのだが、徐々に20km/hrまで落ちてきた。JR城崎温泉駅に17:30頃に着きたいので頑張らないと・・・。
柴山から断崖を離れて山間ロードを登って下り、佐津に到着(下の写真)。
ここから国道178号は海岸を離れて山間ロードとして豊岡方面にのびているので、国道178号から県道11号に入る。
県道11号は再び断崖沿いロード。
断崖の地形に合わせてアップダウンを繰り返す道になるわけ。
ひたすら竹野を目指す。
だんだんヘロヘロになってきたが景色でなんとか慰めてもらうという感じ。
オートバイや自動車なら景色だけ楽しめそうな快走路。
断崖に洞窟が有ったりする。
下の写真は「淀洞門」。
竹野浜近くで一気に下り(またこのあとどうせ登りなのに~下らなくてもいいよ~)、「竹野海岸」に到着。時刻は16:00。
海水浴客が多いですな。
暑いし、僕も泳ぎたい。でも時間が無い~。
「竹野海岸」を過ぎるとまた断崖を登り、ず~っとアップダウンの繰り返し。
断崖に木々の緑が横に切れている部分が有ることが分かるだろうか?(上の写真)。
これが県道11号で、ここを走っているわけ。
眺めはいいのですが・・・。
駅到着時刻が不安になってきたので、県道11号を「日和山海岸」を目指して走る・・・という表現とは裏腹にスピードが出ず(←あえいでいる)。
よく使うオートバイ用の「ツーリングマップル」では「山岳ワインディングの様相、急勾配で眺め抜群」って書いてある。その「急勾配」はこたえる。写真を撮るために止まったりリスタートしたりを繰り返すと疲れるので、この辺は写真撮影せず。
最後に一気に長い下りを走ると「城崎マリンワールド」に到着。
「城崎マリンワールド」は円山川河口近くの「日和山海岸」に開かれたテーマパーク。
寄ってみたいが、ここも時間の都合上パス。
そして「日和山海岸」に到着。時刻は16:45頃。
ここが今回のサイクリングの山陰海岸(但馬海岸)の最終目的地。
海を眺めながらちょっとだけ休憩。
松の木、断崖、岩場・・・。いいですな。
17:00頃、JR城崎温泉駅を目指して再スタート。
円山川西岸の県道3号を南下してひた走る。もう峠は無い。
円山川はきれい。
17:10に「城崎温泉駅」に到着。
浴衣姿が見受けられる。
超有名な湯治場「城崎温泉」・・・入りたいですな。
でも帰らないと・・・。
とりあえず目標の時刻に間に合ってよかった。結構余裕。
輪行袋に自転車をパッキング。さっぱりとした温泉観光客の中で、異質な汗ダクの男が黙々と作業している状態。
緑の窓口に汗臭い小汚い男が入ってきた姿を見てカウンターの女性駅員も引き気味だったかも・・・。
18:16の豊岡行きに乗り込み、豊岡駅で福知山行きに乗る。
レーパンから染み出た汗が上に履いている短パンで塩になって白いですな。アンダーシャツもはみ出しているし・・・。
また福知山駅(下の写真の左)で篠山口行きに乗り換え、今度は篠山口駅で大阪行き・・・最後は京都行きに乗り換えてJR吹田駅に22:30ちょい過ぎに到着。全部普通列車を使った(特急ならば一発です)。
JR吹田駅で自転車を組み立てて自宅まで走行。23:10頃自宅に無事到着。
今日のサイクリングの前半の山間部国道9号はマイナス気分のサイクリングだったが、後半の海岸沿いは疲れたけれども景色が良くて楽しくサイクリングが出来た。こちらはプラス気分のサイクリングで、前半のマイナスを補えた。
兵庫の山陰海岸(但馬海岸)をサイクリングでゆっくり楽しみたいなら、宿泊を組み込んだほうがいいだろう。国道や県道から脇道に入れば、まだまだ景観のいい所が有りそうだ。食事も楽しめるだろうし。輪行で鳥取まで行って前泊し、翌早朝に鳥取砂丘からスタートというのがいいかもしれない。走れる人ならそのまま大阪まで自走できるかも。
この日は苦しくも有り、それを上回って楽しくも有り、といったサイクリングだった。
コース概略/自宅→JR吹田駅~(輪行)~JR大阪駅~(輪行)~JR福知山駅~(輪行)~JR八鹿駅→県道267→県道6→国道9→県道47→県道127→浜坂サンビーチ→県道260→県道261→国道178→余部鉄橋下→国道178→香住浜・香住漁港→県道11→竹野浜→県道11→日和山海岸→県道3→JR城崎温泉駅~(輪行)~JR豊岡駅~(輪行)~JR福知山駅~(輪行)~JR篠山口駅~(輪行)~JR大阪駅~(輪行)~JR吹田駅→自宅
(地図→クリックしてください (拡大可。茶色のラインが走った所))
走行距離/118.12km
走行時間/5hr55min
平均速度/19.94km/hr
最高速度/記録エラー
Road Bike積算距離/4690km
全Bike積算距離/7645km
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